『未来のムスコ』“ヒューマン重視”の映像美 照明&撮影が明かす舞台裏
火曜ドラマ『未来のムスコ』の場面カット(C)TBS

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■心情に寄り添い、「あえて変える」ライティングの妙
映像制作の出発点にあったのは、「ヒューマンドラマ要素を強くしたい」という井村太一監督の言葉だった。寺田さんは、「ラブコメではあるけれど、なるべく日常に入り込める、そこにリアルにいる感じが伝わる画作りを目指した」と振り返る。
その意図を受け、高橋さんが意識したのは「場所に合わせたライティングではなく、シーンや心情に合わせた光」だ 。「同じ場所での撮影でも、感情に合わせて光を変えていい。その時のベストな光を作っています」と、技術者としての遊び心とこだわりを明かす。
火曜ドラマらしい明るさは残しつつも、未来の生活感に染み込むトーンを探る。そのバランスこそが、本作の人間味あふれる質感を支える映像設計の軸となっている。
■未来の部屋に封じ込めた「生活臭」と「人間の目」
象徴的なのが、未来の部屋だ。決して広くはないセットだが、あえて広く“見せる”ことはしなかった。「引きのレンズを使えばいくらでも撮れますが、それだと味がなくなる。あえて(画角が)締まるレンズを使って、コタツ越しのキッチンやベッド越しの居間を撮っています」と寺田さん。
ワイドで全体を見せるのではなく、望遠寄りのレンズで空間の“間”をすくい取る。コタツ越し、ベッド越しという構図は、部屋の空気をそのまま画面に封じ込めるための工夫である。美術が丁寧に作り込んだ小物や装飾も、できる限り生かしたいという思いがある。
光もまた、生活に寄り添う。高橋さんは「全体を明るくし過ぎないようにしています。実際の照明器具の光も強くなりすぎないようにバランスを考えなるべく人間の目に近い感覚を意識しています」と明かす。
主人公の志田未来を撮る際には、寺田さんは「できるだけ美しく撮ってあげたいという思いはもちろん、柔らかさのある映像にもこだわっています」とこだわりを明かすと、その柔らかさについて高橋さんが「柔らかい光と影のバランスを意識しています」と語る。明るさと陰影のさじ加減が、未来の感情の揺れを支えているのだ。
■見せ過ぎない勇気と、小劇場のストレートさ
寺田さんは、本編と劇中の“小劇場”パートでは、撮り方の思想そのものが違うと語る。
「本編では、あえてぱっと見て分かりやすく見やすくは撮らない。ガラス越しだったり、人とかぶっていたり、少し視界にノイズが入るような状態をつくることもあります」。
照明が映り込む可能性など、技術的な制約もあるというが、それ以上に意図していることがある。
「(空間を広く)開ければ楽なんです。でも、少し見えにくいからこそ、見ている人に考えてほしい、想像してほしいという思いがある。謙太さんたちとも『そういうことってよくあるよね』と話します。すっと入ってくることも大事だけれど、少し立ち止まって感じ取ってもらえたらうれしいです」。
一方、小劇場は、本編と比べると見やすく、よりストレートに見せる設計だ。そこに、本編や未来の部屋との明確な思想の差がある。
■舞台と稽古場、光で描く“表と裏”
劇中劇や稽古場では、また異なる設計が求められた。実際の劇場での撮影は「完成形のイメージがつかず、難しかった」と寺田さんは語る。
ロケ地の劇場照明スタッフと連携しながら進めたが、舞台用の光をそのまま映像に落とし込めばいいわけではない。高橋さんは「そのままだと映像としては強過ぎることもあるので、舞台上の一部のライトは消し、持ち込んだライトで別に光を作ることもありました」と明かす。
対照的に、稽古場には高橋さんの“裏テーマ”がある。「舞台が表なら、稽古場は裏。だから暗くし過ぎないけれど、少し抑えめにしています」。
さらに、セット自体にも提案を行ったという。「四角い箱だと面白くないと思って、セットを斜めにしてほしいとお願いしました。少し不自由さがあったほうが、余裕のない劇団の空気感が出ると思ったので」。
寺田さんの提案で設けられた階段や2階部分も、芝居と画の広がりを生んでいる。「上下に分かれることでステージが分かれ、画も変わる。芝居が広がると思いました」。
こうした光と空間の設計は、物語の構造そのものと深く結びついている。
寺田さんは撮影現場での高橋さんの存在についてこう語る。「謙太さんが本当にたくさん案を出してくださる。テレビは同じチームで動くことが多いですが、謙太さんはフリーで映画も手がけていることで、普段とは少し違う視点の提案をしてくださるんです。『そういうアプローチもあるんだな』と気づかされることが多い。僕らも勉強しながら、表現の幅が広がっていきます」。異なる経験が交わることで、ヒューマンな物語を支える画の可能性も広がっていくのだ。
■物語を包む、日常の明暗
颯太が通う「よしずみ保育園」もまた、重要な舞台の一つだ。基本は誰もが想像する明るい保育園像を保ちながら、感情に応じて差をつけている。
「未来が初めて保育園を訪れるシーンでは、(マキタスポーツ演じる松岡)良純園長の登場の際、全部のライトを消して外光だけにしました。『この保育園は大丈夫かな』という少し不安な雰囲気を出したかったんです」と高橋さん。
子どもたちが多く登場する保育園での撮影についても、寺田さんは工夫を明かす。
「なるべく背景の人も映り込ませる撮り方をしています。例えば、良純園長が奥でリアクションをしていることも多いので、たとえテーブルに背中を向けている構図でも、少し引っかけるようにして、画の中に入るようにしています。できるだけ、みんなの動きがつながるように撮りたいと思っています」。
さらに、保育園の入り口付近は芝居の場になることが多く、毎回どう見せるかが難しいポイントだと寺田さんは語る。
「カウンター当て(被写体のメインとなる主灯の反対側から、弱めの光を当てるライティング技術)にするのか、窓当て(照明を窓の外から被写体に向けて照射するライティング技術)にするのか。どちら向きにお芝居をしてもらうかで雰囲気が変わります。明るいシーンなら窓側に開くように体の向きを調整してもらうこともありますし、日常の空気感を出したいならカウンター当てにすることもある。監督と話しながら決めています」。
ただし、やり過ぎないことも大切にしている。物語のトーンを損なわないよう、細やかな調整を重ねている。
ここまでの放送で印象に残っている場面について、寺田さんは第1話で未来と颯太が公演で抱き合うシーンと、第2話で行方が分からなくなってしまった颯太を見つけるシーンを挙げる。「太陽が奇跡的にちょうどいい位置に来てくれて、美しく撮れました。印象的な場面になったと思います」。
高橋さんも、毎話エンディングへとつながる夕景のシーンや回想場面を「狙い通りに撮影できた」と振り返る。
撮影現場の雰囲気について話が及ぶと、二人の表情は和らぐ。「颯太がいるだけで場が良くなります。人見知りもしませんし」と高橋さん。
寺田さんも「自由奔放なところもありますが、『用意!』の声で、一瞬で役者の顔になる。こちらが心配する以上に切り替わるんです」と続ける。
最後に、今後の見どころを尋ねると、寺田さんは「ラブコメではありますが、ヒューマンの部分がしっかり伝わって、家族愛が皆さんの心に残ればうれしいです」と語る。
高橋さんも「僕らもまだ最後の展開を知りません。どういう見せ方になるのか楽しみです。うちの子どもも『まーくんは誰なんだ』と聞いてくるので」と笑顔を見せる。
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