石破首相、USスチール買収の承認求め米大統領に書簡 ロイター報道

2024/11/27 15:06 

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 ロイター通信は26日、石破茂首相がバイデン米大統領に対し、日本製鉄によるUSスチール買収計画を認めるよう求める書簡を送ったと報じた。「日本が対米投資を続けることで、両国に利益をもたらし、日米同盟の強固さを世界に示すことになる」と買収の利点を説いている。

 ロイターによると書簡は20日付。「大統領の下で、日米同盟はかつてない強さに達した。過去4年間にあなたが積み上げてきた業績に影を落とさないよう、米政府が日鉄による買収計画を承認するよう求める」と明記。「日鉄は米国の鉄鋼労働者を守り、豊かな未来を切り開くことを約束している」と主張している。

 買収を巡っては、対米外国投資委員会(CFIUS)が国家安全保障上の問題がないか審査を進めている。12月中に審査期限を迎えるが、「バイデン政権は期限を延長し、来年1月に発足するトランプ次期政権に判断を委ねる」(米シンクタンク)との見方が出ている。

 日鉄は2023年12月に約141億ドル(約2兆円)でUSスチールを買収する計画を発表。全米鉄鋼労働組合(USW)が買収に反対し、バイデン政権は11月の大統領選で承認に慎重な姿勢を示してきた。大統領選に勝利したトランプ氏も買収を阻止する考えを明言している。【ワシントン大久保渉】

毎日新聞

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