「殺し屋雇った」発言 フィリピン副大統領に出頭命令 捜査当局

2024/11/27 21:45 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 フィリピン国家捜査局は26日、敵対するマルコス大統領夫妻らに対し「殺し屋を雇った」などと発言したサラ副大統領に出頭を命じる召喚状を送達した。また比警察は27日、別件でサラ氏らを公務執行妨害などの疑いで検察に告発した。サラ氏が何らかの形で訴追される可能性が出ている。

 サラ氏はドゥテルテ前大統領の長女。地元メディアによると、召喚状は29日に捜査局本部に出頭を求める内容で、「重大な脅迫と反テロ法違反」の疑いで捜査するとしている。

 一方、警察の告発は、サラ氏やその警護職員らが対象。サラ氏の機密費の不正使用疑惑に関連し、下院から拘束命令が出ていたサラ氏の首席補佐官を移送する際、警察官らを押すなどして公務を妨害したとしている。今後、検察が立件を判断する。

 サラ氏の「殺し屋」発言は、この移送を巡る攻防があった直後の23日未明にあった。サラ氏は27日の記者会見で、「(発言は)文脈を無視して切り抜かれた」とし、当局の対応は「弾圧だ」と反発。マルコス氏との関係は「元に戻れないところまできた」とも述べた。出頭については、都合がつかないとして、日程の再調整の必要性を示している。【バンコク石山絵歩】

毎日新聞

国際

国際一覧>