イランがイスラエルの核施設の情報を入手か 情報相「近く公開」

2025/06/09 06:40 

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 イランのハティブ情報相は8日、敵対するイスラエルの核施設に関する情報が書かれた書類を入手したと明らかにした。イランメディアが報じた。どのような情報を得たのかは不明だが、ハティブ氏は「(イランの)攻撃能力を拡大するものだ」と述べた。

 イスラエルは核兵器の保有を肯定も否定もしていないが、ストックホルム国際平和研究所の推定では90発の核弾頭を保有している。

 報道によると、ハティブ氏はイスラエル領内で「大規模で複雑な作戦」を実施し、機密情報をイランに持ち出すことに成功したと主張。イスラエルの核施設のほか、イスラエルと米国や欧州諸国などとの関係に関する情報も含まれており、詳細は「間もなく公開する」と述べた。入手した書類などは少なくとも数千に及ぶという。

 イスラエルはイランが秘密裏に核兵器を開発しようとしていると非難しており、イラン国内の核施設を標的にした攻撃を準備しているとされる。イランとしては、イスラエルの機密情報を入手したと公表することで、イスラエルに対する反撃能力を誇示し、抑止につなげる狙いがあるとみられる。

 イランはイスラエルと長年、敵対関係にあり、パレスチナ自治区ガザ地区のイスラム組織ハマスなどを支援している。昨年4月と10月にはイランがイスラエルに対してミサイル攻撃を行い、イスラエルが報復としてイランの軍事施設を空爆した。【カイロ金子淳】

毎日新聞

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