ダライ・ラマ14世、どんな人物? チベット仏教のカリスマ的指導者
チベット仏教のカリスマ的指導者であるダライ・ラマ14世とは、どんな人物なのか。
チベット仏教において、「ダライ・ラマ」は観音菩薩(ぼさつ)の生まれ変わりとして信仰されてきた。生きている仏(活仏)との位置付けだ。人の名前ではなく、宗教上のいわば役職名を指しており、かつてはチベット政治の最高指導者も兼ねて政教一致の体制を敷いてきた。
◇14世の在位期間は85年超
ダライ・ラマ14世(本名=テンジン・ギャツォ)は1935年7月、チベット北東部(現中国青海省)の小さな集落にある農家に生まれた。
ダライ・ラマは輪廻(りんね)転生を繰り返すとされ、先代の死後に高僧らが宗教的な試験などを経て候補を絞り込み、何年もかけて生まれ変わりを探す。先代の13世が亡くなった4年後の37年、14世は2歳で転生者と認定され、40年に即位した。在位期間は85年間を超える。
◇武力の圧力受けても貫いた非暴力の精神
その人生は、チベットを巡って対立する中国に翻弄(ほんろう)されてきた。中国は51年、ダライ・ラマ支配下のチベットに人民解放軍を進駐させて「中国の一部」とした。その反動で59年に起きたチベット動乱を中国が武力制圧したことで、14世は隣国インドの北部ダラムサラに逃げ、亡命政府を樹立した。
80年代後半から中国に「高度の自治」を要求する穏健路線を続けている。一貫した非暴力政策の主張や地球規模の環境問題への懸念表明が評価され、89年にはノーベル平和賞を受賞した。
◇対話で築いたユーモア
精力的な対外発信も続けてきた。米欧や日本を含む65カ国以上を訪問し、政治指導者らと対話を重ねた。チベット問題解決に向け、中国に対応を求めて圧力をかける狙いもあった。
著書や共著の書籍は計110冊超に上る。記者会見などでは厳しい話題でもユーモアあふれる語り口で説いた。
2011年に「政界引退」を表明して政治指導の一線を退いたが、宗教的な影響力は絶大だ。7月6日で90歳となるが、最近も精力的に活動を続けており、昨年12月にはロイター通信の取材に「110歳まで生きられる」とも述べている。【浅川大樹】
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