米空母がイスラエル沖に到着 各国がイラン、中東からの退避を要請

2026/02/28 10:22 

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 米国がイランへの軍事的圧力を強める中、各国が自国民に退避を呼びかけている。来週にも米イラン高官による4回目の協議が開かれる見通しだが、米国が近く攻撃に踏み切るとの観測も広がり、情勢は緊迫している。

 イスラエルメディアなどによると、米軍の最新鋭原子力空母ジェラルド・フォードが27日、地中海のイスラエル沖に到着した。米軍はすでにイラン近海で別の空母打撃群を展開。近隣諸国の米軍基地でも航空部隊などを増派している。

 中国は27日、「安全リスクが極めて増大している」として、自国民に対しイランから速やかに退避するよう要請。英国も27日、在イラン大使館のスタッフを退避させ、イスラエル国内の外交官もテルアビブから別の場所へ移した。

 ボーランドも「エスカレーションのリスクが高く、民間航空機の運航が止まる可能性がある」として、イランやイスラエル、レバノンからの退避を求めた。米国も在イスラエル大使館の一部職員らの国外退避を許可し、退避希望者は早期に退避するよう呼びかけた。トルコからイランに向かう27、28日の航空便計7便も欠航となった。

 イランは米国から攻撃を受けた場合、近隣の米軍基地やイスラエルを標的に弾道ミサイルなどで報復する構えを示している。交戦が拡大すれば、航空便や海運にも大きな混乱が生じるのは必至で、各国は警戒を強めている。

 26日に開かれた3回目の高官級協議では交渉継続が決まったものの、米側がイランに核施設の破壊などを求めたとされる。米シンクタンク「戦争研究所」は同日の分析で、イランがこうした要求を受け入れる可能性は低いと指摘。米軍が攻撃に踏み切れば、イラクの親イラン武装組織が米軍基地を攻撃する恐れがあるとも警告した。

 国営イラン通信によると、イランのアラグチ外相は27日、エジプトのアブデルアティ外相との電話協議で、米国との合意を成立させるには、米側が誤算や法外な要求を避け、現実的に交渉に臨む必要があると述べた。【カイロ金子淳】

毎日新聞

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