「攻撃直ちに停止を」 中国外相、名指しで米国批判せず イラン情勢
中国の王毅外相兼共産党政治局員は8日、北京で全国人民代表大会(全人代=国会に相当)に合わせた記者会見を開いた。台湾有事を巡る高市早苗首相の国会答弁以来、悪化する日中関係について「今後の行方は、日本の選択にかかっている」と強調。イラン情勢では、米・イスラエルによる攻撃の「即時停止」を求めつつ、名指しでの米国批判は避け、トランプ米大統領の訪中を3月末に控える中で米国に配慮を示した。
台湾有事を「存立危機事態になり得る」とした2025年11月の高市首相の答弁について、王氏は「台湾問題は中国の内政だ。日本が干渉するどんな資格があるというのか」と日本を批判。さらに「今年は東京裁判から80年の節目だ。歴史は日本に再び胸に手を当てて自省する機会を与えている」と主張した。
イラン情勢について「直ちに軍事行動を停止し、戦火の拡大を避けるべきだ」と主張。「本来起こるべきではない戦争だ。各方面にとって良い結果とはならない」と強調した。「武力の乱用」や「内政干渉」に懸念を示した上で「(米国などによる)政権転換の計画は支持を得られない」と主張して対話による解決を求めた
王氏は米中関係について「両国の首脳は良好な交流を維持しており、中米関係の改善と発展に寄与している」と強調。今年を「中米関係の『実りのある年』」として「双方が誠意を持って対応すれば、協力分野を増やして問題を減らすことができる」と述べ、首脳会談を控えて対話を続けていく姿勢を強調した。
「中米は大国で、互いを変えることはできないが、つきあい方を変えることはできる」とも指摘した。
一方、台湾については「民進党当局が『台湾独立』という立場をかたくなに堅持していることが台湾海峡の平和と安定を損なう根本的な原因だ」と主張して頼清徳政権を批判。「台湾問題の解決と祖国統一実現の過程は妨げられてはならない」と改めて訴えた。【北京・畠山哲郎、松倉佑輔、河津啓介】
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