習近平氏、北朝鮮と「世界の多極化を共同で推進」 寄稿で表明
中国の習近平国家主席は、8日から7年ぶりに訪朝するのに合わせ、8日付の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」の1面に寄稿した。習氏は中朝で「平等で秩序ある世界の多極化を共同で推進すべきだ」と主張し、米国主導の国際秩序に対抗していく姿勢を鮮明にした。
習氏は寄稿文で「覇権主義と強権政治に反対し、軍国主義の復活を企てて地域の安全と安定を脅かすすべての野望と行動に反対すべきだ」と指摘。覇権主義と強権政治は米国を、軍国主義の復活は日本を念頭に置いたものとみられる。
また、中朝が「時代の流れに合わせて戦略的な意思疎通と協力を強化し、国連を中心とした国際体制と国際法に基づく国際秩序を共同で守るべきだ」と主張し、「四つのグローバル・イニシアチブを実践する」とも訴えた。中国が提唱する国際連携の構想「グローバル発展イニシアチブ」や「グローバル安全保障イニシアチブ」などを指すとみられる。
また、相手国が武力攻撃を受けた際の軍事援助を定めた「中朝友好協力相互援助条約」の締結から今年で65周年となるのに合わせ、党や政府、軍など多様なレベルで交流を強化すると強調した。
習氏が2019年6月に訪朝した際の寄稿文では「意思疎通と対話、調整と協力を強化し、地域の平和と安定のための新たな局面を切り開いていく」とつづるなど、朝鮮半島の安定と地域の平和に向け、中国が積極的な役割を担う姿勢がうかがえた。一方、今回の寄稿文では、国際秩序を巡る中朝の戦略的連携を重視する論調が前面に出た。「朝鮮半島の非核化」という言葉は19年同様、今回も使われなかった。【ソウル日下部元美】
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