ゼレンスキー氏「残念」 米大統領、対露制裁法の実施見送りに

2026/10/17 20:50 

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 トランプ米大統領は16日、ウクライナへの侵攻を続けるロシアに対する制裁法に関し、露産原油や天然ガスを購入する主要国に対して課すとしていた100%の関税の適用を免除すると発表した。制裁法は7月に死去した親ウクライナの筆頭格で与党・共和党のグラム氏が主導。トランプ氏が9月に署名し、成立していた。実施を見送った格好で、ロシアに配慮する姿勢が一層鮮明になった。

 一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は17日、X(ツイッター)で、制裁法が「ロシアに真に効果的な圧力をかけるはずだった」と指摘し、今回の決定は「残念」だとした。

 トランプ氏は16日、適用を免除する大統領令に署名した。法律は露産原油や天然ガスを購入する上位5カ国に100%の関税を課すことや、ロシア製品に最大500%の関税を課すことを認めている。ロシアの戦費調達に打撃を与えるのが狙いで、9月18日の成立から最大30日以内に実施されるとしていた。免除期間は明示されていない。トランプ氏は今回の決定が「国益にかなう」とする文書を議会に提出した。

 今回の決定に対し、米議会からは批判の声が上がっている。親ウクライナで共和党のベーコン連邦下院議員はXで「大統領は戦争を終わらせるのではなく、長引かせている」と訴えた。グラム氏とともに法案を主導した民主党のブルーメンソル上院議員もトランプ氏の決定について「我々の国家安全保障とは何の関係もない。プーチン(露大統領)にこびへつらうだけだ」と反発した。

 米国では中間選挙(11月3日投開票)が近づく中、軽油価格が高止まりし、とりわけ共和党が地盤としてきた農業州で逆風が強まっている。トランプ氏は価格の抑制に躍起になっており、対露制裁を一部緩和し、米国などへの軽油の供給でロシアと合意した。一方で、ウクライナには圧力をかけており、両国の亀裂があらわになっている。【ワシントン松井聡】

毎日新聞

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