佐藤栄佐久さん死去 85歳 元福島県知事 原発事故後は脱原発訴える

2025/03/19 13:14 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 元福島県知事の佐藤栄佐久(さとう・えいさく)さんが19日、老衰のため死去した。85歳だった。通夜は27日午後5時、葬儀は28日午後2時、同県郡山市方八町2の5の8の郡山斎場。喪主は長男栄祐(えいゆう)さん。

 日本青年会議所副会頭などを務めた後、参院議員1期目途中の1988年に県知事選に出馬し初当選。福島空港や会津大学の開設などに尽力した。5期目の2006年に県発注工事を巡る汚職事件で任期途中に辞職。収賄容疑で逮捕され、公判段階では一貫して無罪を主張したが、最高裁で有罪が確定した。

 知事時代、東京電力福島第1原発などの検査記録改ざん発覚を受け、同原発プルサーマル計画の事前了解を白紙撤回。11年3月の東日本大震災に伴う原発事故後、「福島原発の真実」(平凡社新書)などの著書を執筆し、精力的に脱原発を訴えていた。

 15年の著書「日本劣化の正体」(ビジネス社)には「フクシマの真実を知ること、忘れないこと、その教訓を生かすことが『復興』の大前提である」と記していた。

毎日新聞

政治

政治一覧>

写真ニュース