ガソリン暫定税率、早ければ来年4月に廃止? 3党協議で自民が言及

2025/04/24 20:22 

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 自民、公明、日本維新の会の3党は24日、ガソリン税の上乗せ分に当たる「暫定税率」の廃止に向けた税制の実務者協議を開いた。自民はこれまで廃止時期を明言してこなかったが、年末の税制改正議論で結論を出せば「最も早ければ2026年4月以降」に廃止が可能と維新側に説明した。ただ、維新は今夏の廃止を目指しており、3党の考えの隔たりは依然大きいままだ。3党は協議を継続する。

 協議では、維新が廃止に伴う課題への対応策を自民、公明両党に示した。前回11日の会合で自公は、廃止による地方の税収減▽道路整備のための財源確保▽小売業者への影響▽地球温暖化対策への逆行――などといった五つの課題を挙げていた。

 暫定税率を廃止すると地方税収が年5000億円減少する点について維新は、税収の上振れや予算の組み替えによる補塡(ほてん)などの措置で対応できるとした。また「一般財源であるガソリン税を道路整備の財源と直接関連づけるのは適切ではない」とも主張した。暫定税率を廃止する場合、ガソリンスタンドなどの在庫分に対して税額分を還付する手続きが発生するが、維新はそうした仕組みが「前提ではない」としたうえで、行政手続きの効率化でも対応可能などとした。

 自民の後藤茂之税制調査会小委員長は会合後、「財源の一時的な調整の問題などの議論はまだ詰まっていない」と話した。【井口彩、園部仁史、加藤結花】

毎日新聞

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