石破首相、共産を「立派」と異例の評価 消費減税の財源巡り「協調」

2025/05/12 19:09 

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 石破茂首相は12日の衆院予算委員会で、消費減税の財源論を巡り、共産党を「安易に国債発行に頼らない姿勢は本当に立派だと思っている」と持ち上げる場面があった。第2次石破内閣では、共産を「現在も破壊活動防止法に基づく調査対象団体である」とする答弁書を昨年12月に閣議決定しており、現職の首相が共産を「評価」するのは極めて異例だ。

 共産の辰巳孝太郎氏の質問に答えた。共産は消費減税を求めているが、辰巳氏は国債発行はインフレを招く恐れがあるとして「国債発行して財源に充てる無責任な提案はしない」と強調。法人税率の引き上げなどを財源に充てるとした。

 共産以外の野党内では消費減税の財源を国債で賄うべきだとの意見もあるが、首相はこうした減税論をけん制しており、首相と共産が「協調」した瞬間だった。

 首相は志位和夫議長が同様の発言をしていることにも触れ、「ある意味、感動を持って拝聴している」と言及。共産が掲げる防衛費削減などには「賛同しないが、税制のあり方をきちんと議論するということはぜひしたい。議論する余地、可能性が多分にある」と褒め上げた。【小田中大】

毎日新聞

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