<1分で解説>年収の壁、自民内で178万円案も 国民民主に配慮か

2025/12/13 14:39 

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 自民党内で、所得税がかかり始める「年収の壁」を現行の160万円から168万円、さらに178万円に引き上げる案が検討されていることが分かりました。国民民主党の要望にも配慮したものですが、対象者の範囲などで両党の意見は大きく違うようです。1分で読めて役に立つ「サクッとニュース」、今回は「年収の壁引き上げの動き」を解説します。

Q 年収の壁ってどんな意味なの?

A 年収の壁とは、年収がある金額を超えると所得税がかかり始める基準のことです。

Q 今の年収の壁はいくら?

A 現在の年収の壁は160万円です。

Q どうして引き上げる話が出ているの?

A 最近2年間で物価が上がり、生活の負担を減らすためです。昨年12月、自民、国民民主、公明の3党の幹事長が178万円への引き上げを目指すことで合意しました。ただ、税収減につながることから、自民と当時与党の公明は今年2月、160万円への引き上げにとどめ、対象者は低所得層としました。

Q 自民党はどんな対応をしているの?

A 自民党は2年分の物価上昇を踏まえ、壁をさらに引き上げる方針です。年収によって異なりますが、低所得層の場合は、168万円とする考えでした。

Q 国民民主はどう考えているの?

A 国民民主は178万円にするよう求めています。自民党はこれに配慮し、「3党合意に誠意を持って対応したい」として、低所得層に10万円を上乗せする案も検討しています。国民民主は対象を幅広い所得層に広げるよう主張していますが、大幅な税収減につながるため、今後綱引きが激しくなりそうです。

毎日新聞

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