全国の観光地デザイン「観光たばこ」 非喫煙者が収集、寄贈 埼玉

2024/09/30 10:30 

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 全国各地の観光地などをパッケージにデザインした「観光たばこ」を紹介する展示会「観光たばこにみる懐かしの日本」が、城西大水田美術館(埼玉県坂戸市けやき台)で開催されている。10月11日まで。

 観光たばこは、全国の観光地や祭りをPRしようと、1967年度から93年度にかけて製造された。マイルドセブンやピース、チェリーといった銘柄のパッケージにデザインが施されている。

 会場では、70~80年代に製造された362点を展示。「鎌倉の大仏」(神奈川)や「富士山」(山梨・静岡)、「阿波踊り」(徳島)など47都道府県にまつわるパッケージが並べられている。県にちなんだものでは、秩父神社(秩父市)の例大祭「秩父夜祭」や、氷川神社(さいたま市大宮区)の神事「大湯祭(だいとうさい)」などがある。

 これらを寄贈し、展示会の企画・監修をしたのは元城西大職員の加藤寛之さん(68)。約15年前に都内の古本屋でパッケージが売られているのを見つけ、「たばこにこんなに面白い世界があるのか」と衝撃を受けて、購入。自身は非喫煙者だが少しずつ買い足すようになり、コレクションは47都道府県を網羅した。2022年に大学を定年退職する際、「研究資料として役立ててほしい」と寄贈したという。

 加藤さんは「パッケージから垣間見える時代の懐かしさに思いをはせていただければ」と話している。

 入場無料。土日休館。問い合わせは同館(049・271・7327)。【加藤佑輔】

毎日新聞

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