千葉県四街道市吉岡の住宅に押し入り、住人男性に暴行を加えて現金を奪った強盗致傷事件で逮捕された自称会社員、金子優汰容疑者（２８）＝埼玉県志木市＝が事件前、指示役側から「相手は詐欺師だから警察は呼べないと言われた」という趣旨の話をしていることが４日、県警への取材で判明した。県警は、指示役側が金子容疑者に犯罪を行わせやすくするための言葉だったとみて調べている。

　県警によると、金子容疑者は調べに「生活苦でＸ（ツイッター）で高額バイトを探していた。『詐欺師から現金を奪い取る仕事』を見つけた。報酬は１０万円だった。やばい仕事とは思っていたがやってしまった」と話しているという。

　事件時、金子容疑者は秘匿性の高い通信アプリ「シグナル」で指示役と連絡を取り合っていたが、指示役もアプリの通話機能を使って、直接被害者の住人男性に話しかけていたという。また犯行現場に行く途中、金子容疑者はコンビニエンスストアでガムテープや手袋を購入していたとされ、県警は購入の目的などを調べている。

　事件は３日午前４時２０～４５分ごろに発生し、住人男性の家族が１１０番をして発覚した。金子容疑者は現金約１万３０００円を奪って逃走した後、同７時１０分ごろに現場から北西約３５０メートルの地点で、四街道署員の職務質問を受けて確保された。シャツに黒ズボンを着ていて、服には血が付いていたという。【林帆南】