パトカーで緊急走行中、追跡していた軽トラックに衝突し、運転手の男性にけがをさせたとして、三重県警は８日、パトカーを運転していた松阪署地域課の３０代巡査部長を自動車運転処罰法違反（過失致傷）容疑で書類送検した。男性は事故の約２時間後に死亡したが、県警は事故との因果関係を立証できないと判断したとみられる。

　容疑は昨年３月２８日未明、松阪市内の市道で電柱に衝突し横向きになった軽トラにパトカーで衝突したとされる。男性（当時５５歳）は病院に搬送され、肝臓破裂による腹部の出血で死亡。巡査部長と助手席にいた３０代巡査長は無事だった。

　県警によると、交差点で一時停止しなかった軽トラを見つけた警ら中のパトカーが赤色灯を付け、マイクで停止を求めながら追跡。軽トラは約４００メートル先で電柱に衝突した。県警は男性についても道交法違反（酒酔い運転）容疑で書類送検した。【渋谷雅也】