北九州中3殺傷 女子生徒への殺人容疑で43歳男性を再逮捕

2025/01/09 14:32 

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 北九州市小倉南区のファストフード店で中学3年の男女2人が殺傷された事件で、福岡県警は9日、男子生徒(15)に対する殺人未遂容疑で逮捕、送検された無職の平原(ひらばる)政徳容疑者(43)=同区長尾2=を、女子生徒(15)への殺人容疑で再逮捕した。

 事件は2024年12月14日午後8時25分ごろ、小倉南区徳力(とくりき)1の「マクドナルド322徳力店」で発生。2人は塾帰りなどで同店に立ち寄り、レジの列の最後尾に並んでいた際に相次いで刺された。捜査関係者によると、先に襲われたとみられる男子生徒は腰を刺されて一時入院し、直後に腹を刺された同級生の中島咲彩(さあや)さんは失血のため亡くなった。2人の体には身を守る際にできる防御創はなく、不意に襲われたとみられる。

 県警は事件5日後の同19日、現場から約1キロ離れた住宅で1人暮らしする平原容疑者を男子生徒への殺人未遂容疑で逮捕。県警によると、「確かにその行為をしました」などと容疑を認めたという。

 県警は平原容疑者の自宅や所有する黒のワンボックス車を捜索し、事件後に現場から逃走した男性のものと特徴が似た衣服や黄色いサンダルの他、さまざまな形状の刃物数十本を押収。そのうち車内から見つかったナイフ(刃渡り約10センチ)は血が付着しており、鑑定したところ、生徒2人のものと矛盾しないDNA型が検出されたという。

 生徒2人と平原容疑者の面識は確認されていない一方、平原容疑者は入店直後に列の前方に並ぶ4人を素通りして一直線に2人の元に向かい襲撃したとみられている。店内にいたのはわずか十数秒だったとみられ、何らかの理由で2人に狙いを付けた可能性もあるとみて動機を追及している。【河慧琳、井土映美】

毎日新聞

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