JT元社員、休職後の復職拒否され提訴 「回復後は認めるルール」

2025/01/09 19:46 

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 日本たばこ産業(JT)の30代元女性社員が9日、精神疾患の症状が回復したのに復職が認められず退職に追い込まれたとして、地位確認と未払いの賃金390万円などの支払いを求めて東京地裁に提訴した。

 訴状などによると、女性は2018年に入社。上司から人格否定の発言をされたことで精神疾患を発症し、2度休職した。症状の回復後、23年1月に主治医から就労可能の診断書を得て、6回にわたって復職を申し入れたものの認められなかった。24年11月に休職期間が満了となり、退職に追い込まれた。

 復職が認められない理由について、女性は会社側から、障害特性と業務のマッチングに問題がある▽職場の同僚や上司の負荷がかかる――などと説明を受けたという。

 同日記者会見した代理人弁護士は「就業規則には、休職となった事由が消滅した場合はすみやかに復職させると記載されている」と指摘。「症状が回復したら復職させるのが会社のルール。女性が受けた説明は復職の判断基準ではなく、考慮すべきでない観点から復職が拒否されている」と訴えた。【堀菜菜子】

毎日新聞

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