築90年の歴史的建造物「横浜郵船ビル」がホテルに 27年春開業

2025/05/11 11:45 

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 1936(昭和11)年に建設された「横浜郵船ビル」(横浜市中区海岸通3)が、築90年を経てホテルに生まれ変わることになった。「歴史的建造物」として名高いビルの外観は残しながら、内部をホテルに改装する。2027年春開業予定だ。日本郵船などが9日に発表した。

 4階建ての横浜郵船ビルは、日本郵船創業50年を記念して建設された。古典主義様式の建築で、正面にある16本の「コリント式大オーダー」の列柱が特徴だ。市は9日、横浜郵船ビルを105件目の「市認定歴史的建造物」とした。

 長年、事務所として使用され、日本郵船の客船に乗船するコックやボーイが教育を受けたという。2003年に1階を日本郵船歴史博物館に改装。日本郵船の歴史を伝える施設としても、市民に親しまれた。改修に伴い、23年3月末で休館した。

 ホテルは海岸通り地区の再開発事業の一環として整備する。地上4階建ては維持し、延べ床面積は7163平方メートルとなる。レストランや宴会場を備える。客室数は明らかにしていない。26年秋に完成させ、翌27年春の開業を予定しているという。

 休館中の日本郵船歴史博物館は、ホテルに隣接し、同じタイミングで開業する21階建てのオフィスビルに移転する。オフィスビルには事務所や飲食店などの店舗も入居を予定する。

 市は、オフィス街である海岸通り地区に観光要素を取り入れることで、新たなにぎわい創出を目指す考えだ。【岡正勝】

毎日新聞

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