本因坊戦第2局 午前のおやつは能代名物「志んこ」 機運盛り上げ

2025/05/25 12:02 

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 第80期本因坊決定戦五番勝負の第2局(毎日新聞社など主催)は25日午前10時、秋田県能代市の旧料亭金勇(かねゆう)で始まった。午前10時半には早速、一力遼本因坊(27)と芝野虎丸十段(25)の両対局者に午前のおやつが出された。

 午前のおやつはメニューが決まっていて、同市の菓子製造販売「セキト」の「志んこ」と「対局の最中」だ。

 「志んこ」は能代名物で、県産米の餅を特上のこしあんで絡めた。「対局の最中」は、碁石に見立てて黒ごま粒あんと白あんの2種類があり、本因坊戦の開催に合わせて販売されている。

 能代市内には「歓迎 本因坊戦のまち能代」と記したのぼりがはためき、看板やポスターもそこかしこに張られている。本因坊戦の開催は2期ぶり6回目で、今回も市内飲食店が碁にちなんだ新メニューを開発し、販売するなど機運を盛り上げている。

 80期の節目を記念して、本因坊戦能代市開催実行委員会は、金勇で本因坊戦の開催を振り返る特別展も第2局の前に開催した。対局者の写真パネルや、揮毫(きごう)した碁盤レプリカの他、これまでの昼食メニューやおやつなどを紹介。対局のあるこの日は、大盤解説会の開かれる観光レストラン「プラザ都」でもパネルなどを展示する。会場では記念品や土産品販売のコーナーも設けている。

 おやつや昼食のメニューを担当する市観光振興課は、午前のおやつについて、「前回も提供させていただいたもので、まず定番を味わっていただけたらと考えた」と説明する。

 昼食メニューについては、会場となる金勇への配達距離なども考慮して3店舗の中から対局者に選んでもらうようにし、午後のおやつは和菓子の午前に対し、洋菓子を用意するなど心配りを欠かさない。

 同課は「対局者に選んでいただいたものはもちろん、それ以外のものも手の込んだものだったり、時期限定のものだったり、おいしい品々がそろっている」と話す。

 今回、ソースやパスタを碁石に見立てた料理や、囲碁をイメージして白あんとこしあんを包んだあんぱんセットなどが新メニューとして開発された。同課は「次回の開催があったら、対局者にぜひ新メニューも味わってもらえるようにしたい」と期待を込めた。【最上聡】

毎日新聞

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