木村花さんの母響子さん フジHD株主総会会場前で企業体質変化訴え

2025/06/25 16:14 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 25日に東京都内で開かれたフジテレビの親会社フジ・メディア・ホールディングス(HD)の株主総会の会場前には、フジテレビの番組「テラスハウス」に出演し、ネット上で誹謗(ひぼう)中傷を受けて2020年に自殺したプロレスラーの木村花さん(当時22歳)の母響子さんの姿もあった。

 響子さんは毎日新聞の取材に「人権尊重という言葉だけでなく、いろいろな問題にきちんと向き合ってほしい」として、企業体質が変わることを望んだ。

 響子さんは来場した株主に手作りのビラを配布し、真相究明を求める署名活動への協力などを呼びかけた。

 響子さんは、番組側がSNS(交流サイト)による誹謗中傷対策など安全配慮義務を怠ったとして、フジテレビと番組制作会社2社に損害賠償を求める訴訟を起こしている。

 元タレントの中居正広氏による同局元アナウンサー女性への性暴力を認定した第三者委員会の調査報告書では、テラスハウスについても問題点を指摘している。

 響子さんは取材に「フジは最近になって人権尊重を掲げ出したが、私たちは今もそれとは全く違う対応をされている」と批判。「フジ社内では人権問題について根本的に理解されていないままで、大企業としてコンプライアンスに問題もある。中居氏を巡る問題もその延長線上で起きたと考えている」と話した。

 株主総会後の経営新体制については「テラスハウスの問題についても社内調査だけで終わらせるのではなく、独立した第三者委員会を発足させてほしい」と求めた。【町野幸】

毎日新聞

社会

社会一覧>