人気アイドルグループ「ＴＯＫＩＯ」の解散が発表され、福島県内では惜しむ声が聞かれている。

　解散が発表された２５日、メンバーの松岡昌宏さんから県に直接、謝罪の電話があった。県が２６日、明らかにした。電話を受けた「風評・風化戦略室」は、やりとりの詳細について明らかにできないとしている。

　県はＴＯＫＩＯの解散発表を受け、２５日に談話を発表。国分太一さんがコンプライアンス違反のため活動を無期限で休止したことについては「大変残念」とした。一方で「ＴＯＫＩＯが本県の復興に果たしてきた役割は大きい」と感謝し、今後も震災の風化防止と風評払拭（ふっしょく）のため、城島茂さんと松岡さんには「解散後も変わらず福島県を応援していただき力を貸していただきたい」と呼び掛けた。

　ＴＯＫＩＯのメンバーが田舎暮らしなどに取り組むバラエティー番組「ザ！鉄腕！ＤＡＳＨ‼」では、東京電力福島第１原発事故の発生前まで浪江町津島地区が主要な舞台の一つとなった。番組スタッフらとロケ用の作業を手伝ったことがある今野義人さん（８１）は「急に解散すると聞いて驚いた。津島で頑張ってくれていただけに寂しい」と語る。

　津島地区は今も大半が帰還困難区域で、今野さんは現在、白河市に避難している。「津島を盛り上げてくれると期待していた。事故後は風評被害を払拭するために頑張ってくれていただけに残念」と話した。【松本光樹、錦織祐一、田倉直彦】