市議の当選無効を決定 選管「居住実態認められず」 愛知・愛西

2025/06/26 16:39 

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 愛知県愛西市選挙管理委員会は26日、今年4月に行われた同市議補選(改選数1)で当選した永田千佳市議(38)=無所属=の当選無効を決定した。立候補要件として公職選挙法が定める「市内での3カ月以上の居住」の実態が認められないと判断した。永田氏は「有権者の民意を守るために動きたい」として、県選管に不服申し立てをする方針。

 永田氏は昨年11月の同県稲沢市長選に無所属で立候補し落選。12月に愛西市に転入届を提出して市議補選に立候補し、候補者5人中最多の6591票を獲得し初当選した。

 その後、落選した2人と市民1人が「愛西市での居住実態がない」として、市選管に異議を申し立てていた。

 申し立ては選挙から2週間以内に受け付け、選管は1カ月以内に決定を出すよう努めなければならないとされているが、市選管は「初めての事態で証拠収集などに慎重を期した」などとして決定時期を延長していた。

 永田氏の夫と3人の子供は稲沢市の実家に暮らしていたが、永田氏は「愛西市の自宅に実際に滞在する時間は、夜間の就寝時及びその前後に付属する短時間であり、実際に自宅内のライフラインを利用する頻度も少なかった」と主張し、愛西市内で購入した日用品の領収書なども選管に提出。居住実態はあったとして、申し立ての棄却を求めていた。【梶原遊】

毎日新聞

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