公明が参院選の公約発表 現役世代の所得増に力点、給付策も

2025/06/26 19:19 

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 公明党は26日、参院選の公約を発表した。物価高対策や現役世代の所得増に力点を置いた経済重視の公約で、全国民を対象とした2万~4万円の給付策を明記した。社会保障政策では、低所得者や子育て世帯を対象とした賃貸住宅の家賃補助の検討を盛り込んだ。

 1本目の柱に掲げた物価高対策では、2万~4万円の給付策を「生活応援給付」と位置づけ「税収増等を活用し、国民に還元する」と記した。

 減税策では子育て世帯の負担軽減のための扶養控除の見直しや、自動車税制の抜本的見直しを列挙。ガソリン税の暫定税率は「年末の税制協議で廃止時期を決定し、当面の間、補助金による支援を継続」するとした。

 斉藤鉄夫代表は記者会見で「減税と給付を適切に組み合わせ、生活を支えることが大切だ」と強調した。

 コメ政策は「安定供給を確保するため、コメを増産する」と明記。農地の大規模化・集約化に加え、中山間地支援なども盛り込んだ。農家支援策として、価格急落時は当面、政府が備蓄米を買い戻して流通量を調整するとした。

 2本目の柱には「現役世代の所得を増やす」を据えた。新たに奨学金の返済額の一定の割合を所得控除できる仕組みを検討する。中小企業の賃上げを支援するため、5年間で官民合わせ60兆円を集中投資する。

 消費税の軽減税率については公約本体には盛り込まず、末尾に掲載した「当面する重要政策課題」で「財源を確保しながら、福祉的な観点から税率を深掘りし、恒久的な措置にしていくことが必要」と指摘するにとどめた。【野間口陽】

毎日新聞

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