痴漢対策、高校入試も 文科省、教委に警察と事前協議など要請

2025/06/27 16:46 

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 文部科学省は27日、2026年春の入学者向け高校入試の実施にあたり、教育委員会が受験生に対する痴漢対策の強化について警察と事前協議するなど対策を求める通知を、全国の都道府県・政令市に出した。大学だけでなく高校入試の受験生の被害を防ぐ狙いがある。

 痴漢に遭った際に受験機会を損ねないよう、追試験や試験時間の繰り下げなどを求める要請はこれまでもあった。新たな通知は被害の未然防止を念頭に、受験生が通過する主要駅などで警察による警戒を強化してもらうよう事前の協議を呼びかけている。

 近年、大学入試の時期には交流サイト(SNS)上で痴漢をあおるような投稿が問題化している。遅刻を避けたい受験生の心情につけ込んだ投稿とみられ、対策も進んでいる。25年の大学入学共通テストでは全国の警察官約3300人が駅構内や列車で警戒・取り締まりにあたった。

 文科省の担当者は「大学入試だけでなく、高校入試の受験生に対して同様の被害が起こりうることから通知に盛り込んだ」と説明した。【斎藤文太郎】

毎日新聞

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