赤木さん妻「財務省職員の手控え、早く見たい」 森友関連文書開示

2025/08/13 17:27 

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 学校法人「森友学園」への国有地売却を巡る財務省の公文書改ざん問題で、財務省は13日、関連文書1万7987ページを新たに開示した。4月に始まった開示は今回で3回目。

 財務省によると、今回開示した文書は、改ざんを苦に自殺した元財務省近畿財務局職員の赤木俊夫さん(当時54歳)以外の財務省と財務局の担当者が取りまとめたと見られる手控えなど。国有地売却を巡る国会答弁や改ざんがあった2017年を中心に、国会や会計検査院、情報公開請求への対応などが記されているという。改ざんに関する文書も含まれているが、財務省は「(18年に同省が公表した)調査報告書に矛盾することや、新たな事実は発見されていない」と説明している。

 文書開示を求めている赤木さんの妻雅子さん(54)は同日、財務省で代理人弁護士らと開示文書が入った電子データを受け取った。雅子さんは報道陣に対し「財務省の方の手控えがあるので、それを早く見たい。どういうふうに改ざんや森友学園の(国有地)売却について感じ、どう指示を出していたのかを知りたい」と述べた。

 文書の改ざんについて、財務省は当時の佐川宣寿理財局長が主導したと認定しているが、雅子さん側は文書開示による詳しい経緯の解明を目指している。

 財務省は、次回は10月をめどに赤木さん以外の担当者の手控えの残り約1万2000ページのほか、準備できた文書を開示するとした。その後も2カ月ごとに関連文書を開示し、主要文書は来年3月、それ以外の文書も来夏をめどに開示を終える方針。

 一連の文書は全体で17万ページ超とされており、財務省は4月に国有地の売買に関する学園側との交渉記録など2000ページ超、6月には赤木さんの自筆ノートなど約9000ページを開示した。【横山三加子、高田奈実、藤河匠】

毎日新聞

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