コンテナから大麻1トン押収、過去最大量 密輸関与疑いで3人逮捕

2025/08/13 18:40 

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 厚生労働省関東信越厚生局麻薬取締部は13日、ベトナムから海上コンテナで密輸された乾燥大麻約1トン(末端価格52億円相当)を押収したと発表した。違法薬物の一度の押収量としては国内で過去最大。乾燥大麻の年間換算のこれまでの最多の押収量も上回った。

 麻薬取締部は、密輸に関与したとして、ベトナム国籍の男女3人が麻薬取締法違反(営利目的輸入など)の疑いで逮捕・起訴されたことも明らかにした。

 逮捕・起訴されたのは、茨城県筑西市、自称リフォーム業、ファム・ゴック・テゥイ(51)▽同、無職、グエン・チョン・ゴック(32)▽埼玉県伊奈町、同、ファム・フー・ドゥック(28)――の3被告。

 テゥイ被告の起訴内容は、仲間と共謀して5月26日(現地時間)、ベトナム・ダナン港で乾燥大麻約1・046トンが入った貨物コンテナを船に載せ、6月5日に東京港に輸入したとされる。他の2人の起訴内容は同18日、栃木県内の資材置き場で乾燥大麻約1・046トンを所持したとされる。麻薬取締部は3人の認否を明らかにしていない。

 麻薬取締部によると、乾燥大麻は木炭を梱包(こんぽう)するための段ボール200箱に約5キロずつ入れられていた。東京税関によるX線検査などで確認し、「コントロールド・デリバリー」(泳がせ捜査)で運搬先の栃木県内の資材置き場を特定。段ボールは大阪市内の事業者宛てになっていたという。

 麻薬取締部は海外の密輸組織が大麻の末端価格の比較的高い日本で売却しようとしたとみて調べている。

 捜査機関による乾燥大麻の年間の押収量は、統計が残る1954年以降で2023年の850キロが最多だった。【山本康介】

毎日新聞

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