川重、海自潜水艦エンジンで検査データ改ざんか 20年間不正の疑い
海上自衛隊の潜水艦用ディーゼルエンジンを巡り、製造元の川崎重工業が燃費性能に関する検査データを改ざんした疑いがあることが関係者などへの取材で判明した。川重によると、今月、「2021年までに製造された潜水艦エンジンの一部で検査不正が行われていた可能性が高い」と防衛省に報告。外部弁護士らの特別調査委員会が調査しており、年内にも最終報告をまとめる見通しという。
海自は25隻の潜水艦を保有し、ほぼ半数を川重が建造。エンジンについては1980年代後半から自社で開発し、近年は防衛省と共同開発を行っている。
関係者によると、燃費性能に関する検査データはエンジン組み立て後の試運転で測定し、川重は防衛省側が求める仕様を満たすよう、実測値を書き換えたとみられる。こうした不正は20年間続き、「たいげい型」や「そうりゅう型」といった現役艦の多くが対象となった可能性があるという。
川重は毎日新聞の取材に「調査中のため不正の詳細については控える。潜水艦の運用や安全性への影響は現時点でないと考えている」などと説明した。
同種の不正はタンカーやコンテナ船でも確認され、川重は24年8月、船舶用エンジンの燃費性能の検査データを書き換える不正が判明したと発表した。川重は特別調査委員会を設置して調査し、その過程で潜水艦でも不正が行われていた疑いが浮上した。
特別調査委員会は船舶用エンジンの不正に関する調査の中間報告で、顧客の要望に応え、評価されないと競合他社に劣後してしまうプレッシャーがあった▽顧客に実態を説明した際の悪影響を回避し、納期や利益を優先した▽専門性が高く、人材の流動性が低い職場環境で不正はやむを得ないとの強い同調圧力があった――などと指摘した。
川重では海自の潜水艦修理を巡る裏金づくりと、海自隊員への不適切な物品供与が発覚したばかり。防衛産業の相次ぐ不祥事に、防衛省の監督責任を問う声も上がりそうだ。【松浦吉剛】
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