障害年金124件「不支給」取り消し 厚労省、再審査で支給決定

2025/09/19 14:00 

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 厚生労働省は19日、障害のある人が受け取る障害年金で、2024年度にあっ精神障害などの申請で不支給とした事案で進めている再審査の結果を公表した。対象は約1万1000件で、これまでに精神障害の2895件の確認を終え、うち124件(4・3%)について、当初の判断を取り消し支給を決定した。

 厚労省は、当初の審査に違法性や認定基準の逸脱は確認できていないと説明する一方、「結果として判断が変わったということは適切ではなかった」としている。

 再審査は、24年度の障害年金の不支給の割合が13・0%で、前年度に比べ約1・5倍になったとの調査結果を受けた対応。

 精神障害は他の障害に比べ割合の増加が顕著だった。当初の審査と比べ、症状の経過や予後の見通し▽仕事の内容や就労実態▽就労による日常生活への影響――などをより重視した。

 厚労省は10月から、人員増など審査体制を強化。今後は月2000件ペースになるという。精神障害で支給とされたが、本来より下の等級となっている可能性があるケースなどについても順次、確認を進める。【寺原多恵子】

毎日新聞

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