「おかえり」骨つぼ抱きしめた母 津波から14年半経て戻った6歳
おかえり、よく帰ってきたね――。東日本大震災で行方不明だった岩手県山田町の山根捺星(なつせ)さん(当時6歳)の家族が16日、14年半を経て捺星さんと判明した遺骨を宮城県警から受け取った。骨つぼを抱いた母千弓(ちゆみ)さん(49)は「姿は見えないけど(一家)4人でまた生活できる。止まっていた時計が動き出した」と涙ながらに語った。
遺骨は2023年2月、宮城県の南三陸町や気仙沼市の海に近い歩道などで清掃活動をした建設会社の作業員が発見。県警がミトコンドリアDNA型鑑定や歯の解析などを行い、先月に捺星さんと特定した。
この日は母千弓さん、父朋紀(とものり)さん(52)、兄大弥(だいや)さん(26)がそろって南三陸署を訪問。下顎(したあご)の骨の一部と数本の歯が入った小さな骨つぼを受け取った。千弓さんは骨つぼを頰に引き寄せ、抱きしめながら「おかえり。帰ってきてくれてありがとう」と心の中で声をかけた。
11年3月11日、捺星さんは祖母と一緒に自宅で大津波に襲われ、祖母だけが救助された。千弓さんが仕事で自宅を出る時、捺星さんは寂しさから玄関で泣いた。これが、最後に見た娘の姿だった。
家族で遺体安置所を回り、自宅周辺で骨を探し続けた。明るく振る舞っていても、毎年3月11日が近づくと千弓さんの気持ちは沈んだ。「一生この思いを抱えていくんだ」。そう思っていたら先月、骨が見つかったと警察から連絡を受け、「奇跡だ」と思った。
いつもニコニコし、元気に外で遊んでいた捺星さん。捺星さんの誕生日には毎年、好物だったケーキを仏壇に供えた。生きていれば今年6月で21歳だった。朋紀さんは「やっと家に連れて帰れる。もっと子育てがしたかった」、千弓さんは「喜びが半分、寂しさが半分です」と語った。【遠藤大志】
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