チャット分析で職場での孤独感を察知 九州大チームが指標発見
リモートワークの普及によって業務でも使うことが増えたオンラインチャット。やり取りを分析することで、組織内で孤独感を持つ人を早期に見つけ出せる可能性がある指標を見いだしたと、九州大の研究チームが専門誌で発表した。表情や言動を見なくても、孤立や孤独感を察知できるツールにつながることが期待される。
リモートワークは新型コロナウイルス感染症の流行や働き方の多様化で浸透し、総務省の2022年調査では導入する企業が約52%だった。職場で顔を合わせることが減り、チャットなどオンラインでのやり取りが主流になることで、従業員の状況把握が難しくなったとの課題が指摘される。
研究チームは、24年7月の1カ月間にチャットツールの「スラック」で48人がやり取りをしたデータを分析した。メッセージの送信数や「いいね」などのリアクションをした数から算出したコミュニティーへの寄与度合いを示す「貢献度」と、会話の濃密さややり取りの頻度から算出するユーザー間の関係性を示す「隣接度」を指標化した。
組織内のコミュニケーション状況を可視化した図も作成。やり取りがある個人間を線でつなぎ、濃密なやり取りをしている場合には近接させ、ない場合には離れた場所に図示することで、組織内で孤立している人が明らかになるようにした。
その上で48人に対し、国際的に使われる孤独感尺度のテストを実施し、指標との関連性を調べた。その結果、コミュニケーションの量の少なさは孤独感にはつながっておらず、隣接度が高いほど孤独感を持ちにくいことが明らかになった。
研究チームの荒川豊・九州大教授(情報科学)は「従来は、相手の表情やストレスチェックなどで孤立しがちな人を見つけていたが、新たな手法としてオンラインでのやり取りが使える可能性がでてきた。企業と分析ツールの開発研究も始まっており、労働衛生環境の改善を目指したい」と話す。
成果は日本の専門誌「ジャーナル・オブ・インフォメーション・プロセッシング」に掲載された。【渡辺諒】
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