京大保管の奄美遺骨巡り地元団体が申し入れ 京大は面談応じず
旧京都帝国大の研究者らが鹿児島県の奄美大島、徳之島、喜界島の3島の墓などから持ち出し、京都大が保管している少なくとも360体の遺骨を巡り、「京都大収蔵の遺骨返還を求める奄美三島連絡協議会」の会長代行、原井一郎さん(76)が3月27日、京大に出向いて面談を求めた。京大は面談に応じず消極的な態度に終始し、原井さんの支援で同行した京大教授からも疑問の声が上がった。
同会は2018年5月から京大に対し、遺骨の持ち出し・保管の経緯・状況の説明と謝罪、速やかな返還を文書で何度も求めてきたが、同会が納得できる対応は得られていなかった。
京大は25年11月7日に保管リストと返還手続きのガイドラインをホームページ(HP)に掲載。同会は同10日、詳細な説明などを求める文書を送っていた。
返答がないため、同会は26年3月27日に京大での面談を求める申し入れ文書を同6日に電子メールで送信。回答がないため21日にも再び電子メールを送り、27日に原井さんが京大を訪れた。
京大は書面での回答を26日付で郵送していたが、原井さんは物理的に内容を把握できなかった。京大に同行した駒込武・京大教育学研究科教授の働きかけで27日に写しを入手できたが、自治体などが遺骨の移管などを要請した場合の対応について「仮定の質問にはお答えできない」とするなど、進展につながる回答はなかった。
駒込教授の同行を受けて対応した京大の法務担当職員に対し、原井さんは「地元の者として(遺骨は)地元に帰してあげたい。協議の対象外とされるのは非常に残念。京大を敵視したいわけではないので、協議に応じるよう上層部に伝えてほしい」と要望した。
駒込教授は「植民地から奪ったものは返還するという国際的潮流の中、こんなことをしていたら京大は世界の研究機関に相手にされなくなる」と指摘。「私も京大の教員として恥ずかしい。『社会的な説明責任に応える』との京大の基本理念を考えても、せめて話し合いに応じ、説明するべきだ」と訴えた。【太田裕之】
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