契約書なしで草刈り委託 1400万円自腹の徳島県職員を懲戒免職

2026/04/28 21:20 

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 徳島県は28日、2021~24年度に契約書を交わさずに河川の草刈り業務を外部委託し、県のシステムから業務のデータを削除していたとして、主任主事の男性職員(45)を懲戒免職処分にしたと発表した。同様の処理が98件確認されているが、かかった費用約1400万円を自分の口座から支払って発覚を免れていた。

 県によると、職員は当時、県南部総合県民局(阿南市)で河川維持管理を担当。河川の草刈りや排水機場クレーンの点検などの業務を受注しようと応募してきた地域の自治会などの団体と契約書を交わさずに作業を依頼していた。

 夏場に実施する河川の草刈り業務では、現場に立ち合って作業をした証拠となる前後の様子を撮影することが必要。しかし、日程が合わずに立ち合えなかったり、支払期日に間に合わなかったりしたことから、職員は21年度に初めて自腹で負担したという。1回の支払額の最高は40万円だった。

 また、振り込む際には徳島県庁の名を偽っていたため、委託先も気づかなかったとみられる。さらに県の会計システムにあった業務委託に伴うデータを削除していた。職員は「自腹でその場しのぎで(手順が)終わると分かり、続けた」と説明しているという。

 職員が他部署に異動した後の25年10月ごろ、委託先から「(以前は)契約をせずに委託料を払ってくれていたので、同様に処理してほしい」という声が県に寄せられた。不審に思った県が職員らを調査していた。

 県は、職員が担当した4年間で、100件中98件で適正な契約や支払い手続きを怠っていたと判断した。自身の口座から振り込んだ額は計1392万7420円に上った。

 職員が自腹で負担した委託金について、県担当者は「職員から返済請求があれば検討するが、契約書や業務を実施したことを証明する写真などが県庁内に残っておらず、難しいかもしれない」と話している。【植松晃一】

毎日新聞

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