捜索阻む重いがれき 捜査は長期化 川崎・クレーン落下事故

2026/05/07 19:49 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 川崎市のJFEスチール東日本製鉄所の敷地内で、クレーンの重りの解体中に男性作業員5人が転落して4人が死傷、1人が行方不明になった事故は7日、発生から1カ月を迎えた。行方不明の40代男性は海に転落したとみられるが、いまだに発見されていない。神奈川県警などが海中のがれき撤去を進めて手がかりを探るものの、捜索は難航している。

 作業員らは事故当時、クレーンの上部に設置された重りの上で重機を使い、内部のコンクリートを削って重りを軽くする作業をしていた。何らかの原因で、約400トンの重りとともに約35メートルの高さから転落。土台の桟橋には衝撃で穴が開き、解体時に設置した支柱や桟橋の一部も海底に積み上がった。

 工事を受注した東亜建設工業によると、がれきを残したままダイバーが捜索活動をするのは危険が伴う。そのため、がれきの撤去を優先し、発生の約1週間後からクレーン付きの作業船を投入している。がれきは何トンもの重量があり、2次災害に注意しながら慎重に作業する必要がある。さらに、海中の巨大な重り自体も取り除かねばならず、一連の作業を終えるには時間を要するという。

 県警は4月14日、業務上過失致死の疑いで東亜の横浜支店(横浜市中区)と下請け会社のベステラ本社(東京都江東区)を家宅捜索した。安全管理体制などを調べ、事故原因の究明を図るが、県警幹部は「まだ時間がかかる」と捜査の長期化を示唆する。

 東亜の担当者は5月7日、行方不明者の捜索について「なるべく早く見つけたい一心。焦りもあるが、安全を期して作業している」とコメント。その上で「不明者を一刻も早くご家族に返したい」と話した。【真栄平研】

毎日新聞

社会

社会一覧>