再処理工場、審査会合での説明終了 年度内の完成は不透明
日本原燃は8日、青森県六ケ所村で建設中の使用済み核燃料の再処理工場について、原子力規制委員会の審査会合で設備設計に関する主な説明を一通り終えた。今後、規制委の指摘に沿った補正書を提出し認可を得られれば、工場の完成に近づくことになる。ただ確認事項が多く残っており、目標とする今年度中の完成は見通せない。
日本原燃はこの日の審査会合で、機器や配管などの耐震設計の評価や、火災や溢水(いっすい)などの事故に対処する設備について説明。担当者は「全ての項目について説明が終わり、区切りがついたと考えている。今後は申請書の補足・修正を3~4カ月かけて進める」と述べた。
規制委の認可を得ても、工事が認可通りに実施されているかを確認する手続きが残る。日本原燃は2024年8月、この手続きに「9カ月かかる」との見通しを示している。広報担当者は「工夫をして短縮を図りたい」と話すが、年度内に間に合うかは不透明だ。
規制委の事務局である原子力規制庁の審査担当者は会合後、報道陣に「規制庁として異論はなかったが、まだまだ確認すべきことは残っている」と説明した。
1993年に着工した再処理工場は、当初は97年に完成予定だった。しかし装置のトラブルや11年の東京電力福島第1原発事故を受けた新規制基準への対応などで、完成時期はこれまでに27回延期されている。
再処理工場を巡っては青森県の宮下宗一郎知事が今年3月、完成の遅れを理由に、26年度分の使用済み核燃料の県内搬入を認めない方針を示した。同県むつ市の中間貯蔵施設では東電の柏崎刈羽原発などから出る使用済み核燃料を受け入れている。搬入できない状態が長引くと原発内の使用済み燃料貯蔵プールが数年で満杯になり、運転できなくなる可能性がある。【小川祐希、信田真由美】
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