浸水対策阻む「億単位」の費用 千葉豪雨でマンション停電、断水

2026/08/21 16:09 

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 13~14日に千葉県を襲った豪雨で浸水したマンションでは、21日も停電や断水が続いた。マンションの地下設備などが浸水し、各戸への送電や配水が停止している。過去の豪雨でも同様の問題が起きており、対策の難しさが改めて浮き彫りになった。

 千葉県市川市の分譲マンションでは、地下のポンプや1階の配電設備が浸水した。6階建てで34世帯が暮らしているが、各戸で断水し、エレベーターが停止。1階管理室の水道は使えるため、住民たちは階段で水を運んだ。5階に住む女性は「風呂に入れないのがつらい。水をくみに来るのも大変だ」と嘆いた。

 管理組合の女性理事長(54)によると、雨が激しくなった13日午後5時ごろ、入り口に高さ80センチの「止水板」を設置した。だが30分後、止水板を乗り越えて水が入った。

 このマンションでは過去にも設備が浸水した。管理組合で対策を話し合ったが、費用の問題や、理事長が1年ごとに代わることなどから対応は先延ばしにされてきたという。

 浸水により、こうした設備の不具合が起きているマンションは20日時点で少なくとも18棟ある。内訳は千葉市が13棟、佐倉市が2棟、船橋市、市川市、松戸市が各1棟。復旧まで数週間かかる見通しの物件もあるという。

 ◇マンションの設備被害、過去にも

 大雨でマンションの設備が浸水し、停電や断水となった事例は過去にもあった。

 2019年の台風19号では、川崎市の武蔵小杉駅周辺のタワーマンションの電気設備が冠水し、大きな被害が出た。これを受けて国は20年にガイドラインをまとめ、電気設備の上層階への設置などを推奨した。

 ただ、不動産コンサル会社「さくら事務所」の土屋輝之さんによると、既存の設備を上層階に移す費用は億単位に上ることがある。電気設備の床をかさ上げする方法もあるが、天井までのスペースの確保が課題となる。

 土屋さんは、管理組合が加入している共用部分の保険をこの機会に確認するよう提案する。契約内容によっては、水害による損傷は補償の対象外の場合があるという。【石塚孝志、平塚雄太】

毎日新聞

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