元横綱・白鵬の宮城野親方が日本相撲協会を退職 歴代最多優勝45回

2025/06/02 12:56 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 日本相撲協会は2日、大相撲で歴代最多45回の幕内優勝を果たした元横綱・白鵬の宮城野親方(40)が9日付で退職すると発表した。

 東京・両国国技館で開いた協会の臨時理事会に、宮城野親方の退職の意向が報告され、認められた。

 宮城野親方は現役時代、通算1187勝、幕内1093勝、横綱899勝などの歴代1位記録を残した。

 2022年7月に親方として自身が所属した宮城野部屋を継承したが、24年2月に弟子の元前頭・北青鵬(引退)の暴行事件が発覚し、宮城野親方は2階級降格などの処分を受けた。

 宮城野部屋は閉鎖となり、同4月には弟子らとともに無期限で伊勢ケ浜部屋へ転籍した。しかし、1年を経ても部屋の再興は実現せず、不満を募らせたとみられる。

 当面、宮城野部屋の力士らは伊勢ケ浜部屋預かりとなり、今後、指導を希望する親方から申し出があれば協会が審議、決定するとしている。

 モンゴル出身の宮城野親方は1968年メキシコ・オリンピックのレスリング銀メダリスト、ムンフバト氏(故人)を父に持つ。

 00年に来日し、01年3月の春場所で初土俵を踏んだ。

 04年1月の初場所で新十両、この年5月の夏場所で新入幕を果たした。

 大関だった06年夏場所で初優勝し、3回目の優勝を飾った07年夏場所後に第69代横綱に昇進した。

 19年9月には日本国籍を取得し、親方として相撲協会に残る資格を得た。21年7月の名古屋場所で45回目の優勝を、これも歴代最多の16回目の全勝で飾った。同9月の秋場所後に引退を表明し、親方となった。

 相撲協会では18年秋にも、優勝22回を誇り、「若貴ブーム」の立役者となった元横綱の貴乃花親方が、弟子に対する暴行事件への対応などを巡って退職している。【飯山太郎】

毎日新聞

スポーツ

スポーツ一覧>