<もっと社会人野球>JABA大会5チーム制覇でハイレベルな争い 都市対抗東海2次予選

2025/06/05 07:00 

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 社会人野球の第96回都市対抗野球大会東海2次予選が5日、愛知・岡崎レッドダイヤモンドスタジアムで開幕する。1次予選を勝ち抜いたクラブ3チームを合わせた計14チームが代表6枠を懸けて18日間の熱戦を繰り広げる。

 2023年の本大会覇者で前回は予選免除となったトヨタ自動車は2年ぶりの出場。企業5チームが既に日本選手権の出場権を懸けた春のJABA大会を制し、ハイレベルな戦いが予想される。

 トヨタ自動車は総合力が高い。投手陣は、最速155キロの2年目右腕・後藤凌寿と3年目の左腕・増居翔太の両投手は先発として計算でき、23年の本大会で橋戸賞(最優秀選手賞)に輝いて優勝に貢献した8年目の嘉陽宗一郎投手が抑えとして控える。

 野手陣では、優勝した4月のJABA岡山大会で、打率4割3分8厘で首位打者賞を獲得した2年目の熊田任洋(とうよう)選手が勝負強い打撃で打線をリードする。昨年の年間最多打点賞の逢沢崚介選手や、2年前の本大会で打撃賞を獲得した北村祥治選手も健在だ。

 4月のJABA静岡大会を制したJR東海は、打線に勢いがある。4番の水谷祥平選手は2年目を迎えて勝負強さが増し、静岡大会では最高殊勲選手賞を獲得した。

 投手陣は、2年目、不後祐将(ふご・ゆうま)投手が今季安定した投球を見せており、楽しみだ。

 前回第1代表のヤマハは、5月のJABA東北大会を連覇。新人野手が結果を残している。

 東北大会では、神戸学院大から加入した森川凌選手が4番を任されて本塁打を放ち、国学院大から加わった土山翔生選手は、打率5割3分3厘で首位打者賞を獲得した。

 投手陣は佐藤廉投手と沢山優介投手の両左腕が中心となりそうだ。

 王子は今季、クラブチームの矢場とんブースターズから九谷瑠(くたに・りゅう)投手が加わった。5月の九州大会で最高殊勲選手賞を獲得して優勝に貢献するなど、先発の一角として期待できる。

 打線は、年間の首位打者賞を2度獲得した7年目の吉岡郁哉選手や、九州大会で打率5割2分9厘で首位打者となった10年目の前田滉平選手が存在感を見せている。

 5月のベーブルース杯を制したHonda鈴鹿は、投手陣を中心とした守り勝つ野球で3年ぶりの代表権を狙う。

 大阪桐蔭高から入社3年目を迎えた主戦右腕・川原嗣貴(しき)投手は、持ち味の力強い直球だけでなく、制球力にも磨きが掛かって頼もしい存在に成長した。新人の寺瀬太紀投手も安定感ある投球を披露するなど期待の左腕だ。

 昨夏の本大会で4強入りした西濃運輸は、フル稼働していた左腕・吉田聖弥投手がプロ野球・中日入りしたため、絶対的エースは不在だ。しかし、JABAベーブルース杯で好投した3年目右腕・庄司魁(かいと)投手、4年目左腕・森岡大輔投手ら若手が育っており、どこまで力を発揮できるか。

 3年連続の本大会出場を目指す三菱自動車岡崎はベーブルース杯で4強入り。1番の菅原裕太選手が打線を引っ張る。同志社大から入社した新人の清川大雅投手にも期待が懸かる。

 3年連続の代表切符を狙う東海理化は、静岡大会で準決勝まで勝ち進んだ。野手では4年目の福本綺羅(ひかる)選手がチームを引っ張る。

 2年連続出場を狙う東邦ガスは、富士大から加入した新人の佐々木大輔選手、4年目の宮下隼輔選手が台頭し、打線を勢いづける。

 4年ぶりの本大会出場を目指す日本製鉄東海REXは今季、チームが大きく入れ替わった。独立リーグから加わった池戸昇太投手は期待の左腕だ。ジェイプロジェクトも新人や移籍組が多く、新戦力のもとで5年ぶりの本大会出場を目指す。

 ◇東海2次予選の出場チーム

 ヤマハ、焼津マリーンズ、王子、JR東海、日本製鉄東海REX、東海理化、東邦ガス、トヨタ自動車、三菱自動車岡崎、ジェイプロジェクト、寿々クラブ、西濃運輸、Honda鈴鹿、三重高虎B・C

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