長嶋さんへの弔いの一戦 巨人、必死の猛追劇も「負けたら意味は無い」

2025/06/04 23:18 

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 ◇○ロッテ5―3巨人●(4日・ZOZOマリンスタジアム)

 「ミスタープロ野球」、長嶋茂雄さんとの永遠の別れから一夜明け、喪章をつけて試合に臨んだ巨人。試合には敗れたが、終盤の猛追劇は長嶋さんへの弔いの一戦にかける執念を感じさせた。

 5点のリードを序盤から許し、さらには相手先発を打ちあぐねる重苦しい雰囲気を破ったのは、八回だった。

 先頭打者が四球を選ぶと、そこから門脇誠、泉口友汰が連打でつないだ。無死満塁の好機を作ると、キャベッジの適時打、さらに吉川尚輝の犠飛で3点を返し意地を見せた。

 同じ内野手として「レジェンド」と尊敬する泉口が「後ろにつなぐだけだった」と語れば、吉川も「負けようと思ってやることはない。そういう(点をとりたい)思いがもちろんあった」と必死の思いを口にした。

 それでも、2人の表情は硬かった。「負けたら意味は無い」と言葉をそろえ、阿部慎之助監督も「勝って、良い報告をすることしかできない」と口をつぐんだ。

 生前、勝利を追い求めてきた長嶋さんへ白星を届けるため、これからも強い気持ちで試合に臨んでいく。【牧野大輔】

毎日新聞

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