タイブレーク4失点から決勝へ「気持ちで勝った」 野球U18W杯

2025/09/13 05:00 

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 ◇野球U18(18歳以下)ワールドカップ(W杯)

 ◇2次リーグ ○日本6―5パナマ●(延長九回タイブレーク、12日・沖縄セルラースタジアム那覇)

 絶望的な展開に勝負あったかと思われた。しかし、最後に笑ったのは日本だった。

 延長八回タイブレーク。日本は表の守りで投手陣が制球を乱した。まさかの4連続四死球などでパナマに4点を勝ち越された。

 それでも、誰一人あきらめてはいなかった。日本は八回1死満塁から連打で1点差とし、なお、一、二塁の好機。6番・為永皓(ひかる、神奈川・横浜)は「とにかく自分がやってきたことを信じていた」と左打席へ向かった。

 外角高めの直球に詰まりながらも、これが左前に落ちて土壇場で振り出しに戻した。技術でなく「気持ちで勝ったヒット」。延長九回を無失点にしのいで攻撃へ。最後は1死満塁フルカウントで、1番・岡部飛雄馬(福井・敦賀気比)がスクイズを決め、為永がサヨナラのホームを踏んだ。

 「選手たちがよくやってくれた。それだけです。自分の失敗をはね返してくれた」。小倉全由(まさよし)監督は自らの采配を反省した。先発で被安打1、11奪三振と好投してきた右腕・森下翔太(長崎・創成館)を八回2死から交代させて継投に入ったが、これが裏目に出た。

 内容的には褒められた勝利ではない。しかし、前夜の米国戦もミスをみなでカバーして劇的な勝利につなげた。これで無傷の7連勝。日に日に結束力を増し、決勝へ向かう。【長宗拓弥】

毎日新聞

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