勝負に徹した吉田祐也 黒田朝日との先輩後輩対決制す 別大マラソン
◇第74回別府大分毎日マラソン(1日、大分市高崎山・うみたまご前―ジェイリーススタジアム)
◇2位=吉田祐也(GMOインターネットグループ、2時間6分59秒)
タイムよりもライバルとの勝負にこだわった吉田祐也が、絶妙なタイミングでスパートを決め、日本勢最上位をつかんだ。
37キロ以降、青山学院大の後輩で、同じ拠点で練習している黒田朝日と日本勢トップをかけて一騎打ちとなった。
勝負どころは、残り約1・4キロの給水地点だった。黒田が給水を取りに行った一瞬のすきを逃さず、吉田は「意図的に仕掛けた」とペースアップした。不意を突かれた形で前に行かれた黒田の表情は苦しそうにゆがんだ。
優勝したゲタチョウ・マスレシャには追いつけなかったが、黒田に4秒先着した。
両手を上げてフィニッシュした吉田はすぐにくるっと体を反転させ、黒田を迎えた。
「(仕掛けられたのが)あそこか」と悔しさをあらわにする黒田に対し、吉田は「予想通り給水に行ったので『ヨシ』と思った」と少しだけほおを緩めて応じた。2人でレースを振り返りながら、何度も肩をたたき健闘をたたえ合った。
昨秋、世界選手権東京大会のマラソンで初めて日本代表として国際大会に出場した。結果は34位。世界の壁を知り、吉田は「勝つ癖をつけたい」「順位にこだわる」とより勝負に徹する思いを強くした。宣言通り、黒田に競り勝った。
吉田にとって別大はマラソン選手としての原点の地だ。青学大4年だった2020年大会に出場して初マラソンと学生記録の日本歴代2位(当時)をマークしたことで、一般企業への就職を辞退し現役続行を決めた。
ともに世界を目指す後輩からの刺激も力に変えて、原点の地で6年ぶりに快走した。「ロサンゼルス・オリンピックに向けて再スタートを切りたいと思っていた。自分の目標通りに走れて、うれしく思う」。2年後の五輪出場へ向け、大きな一歩を踏み出した。【角田直哉】
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