「常識では…」帝京長岡が内野フライで突いたスキ 北信越

2026/10/10 17:49 

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 ◇高校野球・秋季北信越大会1回戦(10日・ハードオフエコスタジアム新潟)

 ◇○帝京長岡(新潟1位)5―3星稜(石川3位)●

 好機で打者が一飛に倒れ、スタンドからため息が漏れる。だが、塁上の2人だけは違った。

 帝京長岡が4―3とリードして迎えた五回1死一、三塁。打球が高く上がった瞬間、三塁走者の兵藤蒼介は一塁走者の新井一平に目配せした。

 「1点、取れるぞ」

 集中を緩めず、相手守備のスキを狙っていた。

 一塁手がフライを捕球した後、わずかに体勢を乱す。その直後、新井が二塁にスタートを切る。それを見た兵藤もすかさず、本塁に向かって駆け出した。

 これが流れを大きく引き寄せる5点目に。兵藤は「バッターに結果が出なくても、走塁でカバーするのがうちのスタイル」と胸を張った。

 2026年春の選抜大会に初出場した帝京長岡は、もともと走塁が特長のチームだ。昨秋の公式戦でも、センバツ出場32校中最多の37盗塁をマークしていた。

 どんな打球でも、チャンスがあれば次の塁を狙う。打者が凡退しても走塁で補う。そんな意識がチームに浸透している。

 さらに、兵藤と新井は前チームから二遊間を組んでいた。息の合ったコンビネーションは折り紙付き。兵藤は「(連携の)やりやすさもあった」と明かす。

 「常識では、あの当たりで走らないでしょうけど、こうやって点になると証明できた」。元プロの芝草宇宙(ひろし)監督も、2人の走塁を手放しでたたえた。

 チームに根付く走塁意識の高さ。そして、2人のあうんの呼吸。これらが重なって生まれた、大きな1点だった。【深野麟之介】

毎日新聞

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