9日のNYダウ、過去最大の上げ幅 トランプ関税一時停止受け

2025/04/10 10:33 

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 9日のニューヨーク株式市場でダウ工業株30種平均が急反発した。前日比2962・86ドル(7・87%)高の4万608・45ドルで取引を終え、過去最大の上げ幅を記録した。トランプ米大統領が約60カ国・地域を対象にした最大50%の「相互関税」について、90日間停止すると発表したことが好感された。

 ダウ平均の上げ幅は一時3100ドルを超えた。終値が4万ドルの大台を回復するのは3日以来。

 ダウ平均は、トランプ氏が9日に相互関税を発動したことを受け、下落して取引を開始。下げ幅は一時300ドル超に拡大した。その後、米国への報復措置を取らずに貿易交渉を続ける国について、相互関税を一時的に停止し10%の「一律関税」だけを適用すると、自らのSNS(交流サイト)に投稿した。

 市場では「世界経済の混乱が緩和する」との見方が広がり、一気に買い注文が膨らんだ。ダウ平均はトランプ氏が相互関税と一律関税の導入を発表後、前日までの4営業日で下落幅は4500ドルを超えていた。

 ダウ平均のこれまでの上げ幅(終値ベース)は、新型コロナウイルス禍で株価が乱高下していた2020年3月24日の2112・98ドルが、最も大きかった。【ワシントン大久保渉】

毎日新聞

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