石破首相「深刻な懸念」 トランプ関税、日米貿易協定との整合性巡り

2025/04/14 11:37 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 石破茂首相は14日の衆院予算委員会で、トランプ米政権の大規模な関税措置について「我が国として日米貿易協定にどう抵触をするのか、しないのかなど、深刻な懸念は有している」と述べた。立憲民主党の野田佳彦代表が「協定違反ではないかということも相手に問うべきではないか」と求めたことに答えた。

 日米貿易協定は2020年に発効。米国産農産品の関税は、11カ国による環太平洋パートナーシップ協定(TPP)並みの水準に引き下げられた。一方、日本の自動車や関連部品の関税撤廃は見送られたが、日本政府は、自動車分野への追加関税の発動は避けられることになったと説明してきた。

 また、岩屋毅外相は「米国がWTO(世界貿易機関)協定上、約束している税率を超える税率の関税を賦課するもので、GATT(関税貿易一般協定)第2条などとの整合性に深刻な懸念があると考えている」と説明した上で「WTO協定との整合性に深刻な懸念を有している」とも述べた。【田中裕之、大野航太郎】

毎日新聞

政治

政治一覧>

写真ニュース