NYダウ反落、下げ幅一時2100ドル超 トランプ関税へ懸念根強く

2025/04/11 00:04 

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 10日のニューヨーク(NY)株式市場でダウ工業株30種平均は反落し、前日終値に比べた下げ幅は一時2100ドルを超えた。前日にトランプ米大統領が「相互関税」の上乗せ部分の一時停止を発表したが、関税政策の不透明さに市場の懸念が根強く、売り注文が膨らんだ。終値は前日比1014・79ドル安の3万9593・66ドルとなり、節目の4万ドルを割った。

 ダウ平均は前日終値に比べ下落して取引を開始。その後、下げ幅を拡大し、3万9000ドルを割り込む場面もあった。アップルが4%安、アマゾンが5%安、ナイキが8%安など幅広い銘柄が売られた。

 トランプ氏は9日、約60カ国・地域を対象にした相互関税の上乗せ部分について、90日間の停止を発表。これを受け、同日の取引でダウ平均は史上最大の上げ幅を記録していた。

 だが、10日のNY市場では「トランプ氏の発言が二転三転し信用できない」(アナリスト)との警戒論が噴出。中国に対する関税が、前日にトランプ氏が公表した125%ではなく計145%だったことも明らかになり、米中対立が更に激化するとの懸念も株安材料となった。【ワシントン大久保渉】

毎日新聞

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