対中国のトランプ関税、125%+20%で計145%の適用スタート

2025/04/11 02:15 

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 トランプ米政権は10日、中国に対する「相互関税」を、84%から125%に引き上げた。発動済みの20%の制裁関税と合わせ、10日午前0時1分以降、中国に対しては計145%の高関税を適用することになる。世界1、2位の経済大国同士による貿易戦争が一層、激化した形だ。

 この日、ホワイトハウスが大統領令の詳細を明らかにした。米国は当初、中国に対する相互関税を34%としていたが、中国が同率の報復関税を発表したことで、84%に引き上げた。中国がこれに対しても同率の報復関税を決めたため、米国は関税率を更に125%まで引き上げた。

 米国は中国に対し、合成麻薬の流入対策不備を理由に20%の制裁関税を発動している。125%の相互関税がさらに合算されるかどうかホワイトハウスは明確にしていなかったが、大統領令で判明した。

 一方、トランプ政権は報復措置を見送った日本などの国に対しては、相互関税の上乗せ部分を10日午前0時1分に停止した。全世界に一律に課した10%の適用は続く。上乗せ部分の停止期間は7月9日午前0時1分までで、トランプ大統領は各国・地域との交渉が不調に終われば、上乗せ分は「もとに戻る」と警告している。

 トランプ氏は9日、これらの措置を明記した大統領令に署名した。【ワシントン大久保渉】

毎日新聞

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