日経平均下落、一時1900円安 米の対中関税引き上げで先行き不安

2025/04/11 11:36 

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 11日午前の東京株式市場の日経平均株価(225種)は大幅に下落した。下げ幅は一時1900円を超え、節目の3万3000円を割り込んだ。トランプ米大統領が「相互関税」の上乗せ部分の一時停止を発表したものの、中国に対する関税率が計145%に引き上げられたことで世界経済の先行き不安が強まった。

 午前10時現在は前日終値比1735円53銭安の3万2873円47銭。

 対中関税の引き上げなどを受け、10日のニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均の終値は前日比1014・79ドル安で取引を終えた。東京市場もこの流れを引き継ぎ、自動車、輸送用機械などを中心に売りが先行した。

 11日午前の東京外国為替市場も相対的に安全とされる円が買われ、対ドルの円相場は一時は142円台後半と約半年ぶりの高値水準となった。

 住友生命バランスファンド運用部担当部長の村田正行氏は「世界経済の先行き不安に加え、米国債の金利が上がるなど、米国の債券市場が不安定になっていることも株安につながっている」と分析する。【山下貴史】

毎日新聞

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