トランプ関税、東北企業の5割「マイナス影響」 東京商工リサーチ

2025/04/11 18:58 

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 トランプ米政権の関税措置について、東北の企業の半数が業績にマイナスの影響があると受け止めていることが東京商工リサーチの調査で判明した。設備投資の縮小や賃上げの取りやめなどの対応を取るとしている企業もある。

 調査は1~8日にオンラインで実施。457社から有効回答を得た。関税引き上げの影響について聞くと、「影響は生じていない」(47・7%)が最も多かった一方で、「少しマイナス」(28・8%)と「大いにマイナス」(21・5%)を合わせると、50・3%に上った。産業別では製造業(59・0%)が最も高かった。

 また、関税措置への対応(複数回答)を尋ねたところ、76社が回答。「特になし」が73・7%だった。同社東北支社によると、トランプ氏の発表直後のため、自社への影響を精査し、対応を決めかねている企業が多いとみられる。一方、「設備投資や拠点開設をやめる(または規模縮小)」(11・8%)や「今年度の賃上げをやめる」(3・9%)などと答えた企業もあった。

 同支社の担当者は影響が長引けば東北の景気減退につながることも否定できないと指摘し、「行政や金融機関には企業に寄り添った支援が求められるだろう」と述べた。【山中宏之】

毎日新聞

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