「再分配必要」経済アナリスト馬渕氏、日本経済語る 毎日フォーラム

2025/07/29 21:18 

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 経済アナリストの馬渕磨理子・大阪公立大客員准教授が29日、福岡市であった「毎日・世論フォーラム」(毎日新聞社主催)で「世界情勢から見る日本経済の見通し」と題して講演した。

 馬渕氏は、米国と日本、米国と欧州連合(EU)が「相互関税」や自動車関税を15%にすることで合意したことを踏まえ「アメリカの視点は中国に移ってきている」と分析。その上で米国は関税収入を減税に充てる流れにあるとした。

 日本経済については2024年に名目国内総生産(GDP)が600兆円を超え、国の税収、経常収支とも過去最高になったと説明。一方で「今は景気後退局面に入っている可能性があり、再分配が必要だ」と指摘した。

 また、企業の給与の支払総額は長らく横ばいで推移しているとし、内部留保で経営を守ろうとする経営者の姿勢に理解を示しつつも「連続的な賃上げが必要なフェーズに入ってきていることは間違いない」と述べた。【宗岡敬介】

毎日新聞

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