スマホ新法の政令改正、巨大IT企業の極端な警告表示を是正 公取委
公正取引委員会は29日、米グーグルやアップルなどスマートフォンOS(基本ソフト)の事業者を規制する「スマホ特定ソフトウエア競争促進法」の政令を改正し、新たな取り締まり方針を示した。アプリ事業者が外部リンクに誘導する際、OS事業者が極端な警告を繰り返すことは妨害につながりかねないとして是正を求める。
同法はスマホ向けアプリ市場で大手のOS事業者の独占を規制し、アプリ事業者が手数料のかからない外部決済に利用者を誘導することへの妨害行為などを禁止している。
公取委が5月に具体的な問題行為を例示し、関係者から意見を募ったところ、利用者がアプリ事業者が表示した外部リンクに接続しようとした際、「リンク先は安全性が確認されておらず、危害をもたらす可能性がある」などの警告が何度も出てくる「スケアスクリーン」と呼ばれる手法を使うのは妨害行為にあたり、禁じるべきだとの指摘があった。このため新たな方針で公取委は「中立的な表現」で説明するよう求めた。
新指針ではOS事業者が自社アプリを優先的に表示することなども禁じ、ダウンロード数など客観的な数値を根拠にランキングなどを作成するよう求めている。その一方、著作権を侵害しているような悪質アプリについては排除を認めることも明文化した。
このほか、同法はOSの機能を他事業者もフル活用できる「相互運用性」を求めているが、これらについてはOS事業者側が強く懸念を表明。アップルは「(新型コロナウイルス感染予防のための)接触者追跡機能が出会い系アプリに活用されかねない」といった意見を出したものの、公取委は「個別に判断、対応できる」とした。同法は12月18日に全面施行される。
アップルは公取委の発表を受け、「政府が導入しようとしている規制は、プライバシーやセキュリティーの保護を損なうだけでなく、新たなリスクを生じさせかねない」とのコメントを出した。【渡辺暢】
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